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2006年9月27日 (水)

茶室改装・その1

 うちは築35年である。
 耐震診断をするとまずひっかかる「昭和56年建築基準法施行令改正以前」築造。
 診断結果はもちろん、
 「心配ですので、早めに専門家に診てもらいましょう」になる。

 そこで、耐震補強をお願いすることになった。

 ついでに、「8畳の和室」を「8畳の茶室」に改造することになった(!)

 8畳の和室はこのような間取りである。

当初の和室

 「物入」を水屋にすると、茶道口はどうしても庭に面した広縁になる。
 となると・・・「亭主上座床」になってしまう。
 「亭主上座床」とは、亭主のまんまえに床の間があるというもの。
 「そうねえ・・・このままじゃ、七事式ができないかもねえ」とお茶の先生。

 確かに、七事式では、客が床の花を入れたりもする。
 亭主のすぐ前が床ではなにかと不都合。

 これは困った。
 となると、まずはアドバイスをもらうに限る。
 早速、友だちのだんなさま(設計会社に勤めていて、お茶にもめっぽう強い「数寄屋研究家」)にFAXを送って相談してみた。

・「物入」を水屋にする予定です。
・客の出入りは、玄関ホール側からも広縁側からも一応可能です。
(本当は玄関ホール側に水屋をおけるといいのですが、いろいろ難しいので断念)。
・「床の間」が亭主の目の前になって不都合なので、「押入」と「床の間」を入れ替えるつもりです。
・「押入」は本来なくした方がいいのかもしれませんが、茶道具、母の陶芸などを収納するので、茶室にとけ込むような形で残しておければ、 と思ってます。
・できるかどうかわかりませんが、「大炉」を切るとしたらどの位置がいいのか、頭を痛めてます。

 すぐに送られてきたのが下の図面。

茶室改装案1

・炉を切るところは畳もすべて作り替えになりますが、普通に広間切(四畳半切)が良いと思います。 大炉は茶道口をかえて普通に逆勝手の位置に切ればいいと思います。なお、普通の炉も逆勝手で使えます。
・床は床柱をどうせやりかえるなら中床にすることも考えられます。(中央に床、広縁側に収納、廊下側に琵琶台の図面添付)。

その他、図面に
・欄間:竹を組んだ下地窓風
・押入の戸は杉の板戸で
・襖を新規にするなら腰板がいい
と付記してある。

 おおっ。すごい。
 なんと素敵な。
 ぜひやりたい。床が中央ならなんの問題もないし。

 ・・・しかし、いくらかかるのか??
 「耐震補強」する築35年の家に、ここまでしちゃっていいものだろーか?

 「「床」と「押入」を入れ替えるのはおおごとです」と設計士さん。
 「「釣釜」をつけるなら、天井は全部やりかえです」。
 「床柱をかえるとなると・・・長押も洗いではなく、全部つけかえた方がいいでしょう」。

 なんだかただならぬ雰囲気になってきた。
 とりあえず、見積もりを出してもらおうとしたが、
 再度お茶の先生に相談したところ、
 「やっぱり、現地を見ないと!」と来てくださることになった。

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コメント

こんなこと考えるの、大好き!です。
経済的なことや、構造上のことを省いて、ほんに理想的に純粋に「茶室」にするなら、私だったら、水屋のところから「はら口」で点前に出たいです。
そして床の間は、真ん中にして、琵琶床は玄関側に、廊下側の押入部分を廊下側から使える水屋に。
しかし、そうすると、収納部分が無くなってしまうし、水屋に予定されているところの壁も取れないでしょうから、この案はまったく現実的ではありません!

玄関の右端から、一時的に「ござ」や「すのこ」「縁台」など用いて客が茶室に「室入り」できるようにするのは、壁があって、絶対無理なのでしょうね。

好き勝手なこと書いてすみません。読み流してくださいね。

投稿: 荒磯 | 2006年9月28日 (木) 01時30分

そうなんですよー。考えてるととっても楽しいですよね。
「床の間を真ん中」案は素敵なスケッチを送っていただき、ぜひやりたかったのですが!
あちこちに壁が・・・。客も玄関から壁を突き抜けて入るわけにもいかないし。
いろいろ難しいです。
ところでところで「はら口」ってどういうものでしょうか??

投稿: まりも | 2006年9月28日 (木) 07時12分

「はら(腹)口」というのは、点前のはじめに襖を開けて一礼して、立ち上がって部屋に入ったとき、90度左に曲がったところに道具畳がある、入り口のことです。
立ち上がって、まっすぐ前に進むと、点前畳に行けるのは、「背口(せぐち)」と言います。点前座の背中側に出入り口があるということでしょうね!

投稿: 荒磯 | 2006年9月28日 (木) 09時41分

 「腹口」のご説明、ありがとうございました!
 こちらでは、同じものを「回り茶道口」といいます。
 「背口」は「正面茶道口」とか「直(じき)茶道口」といってます。
 名前が違うってはじめて知りました。おもしろいですね~。

投稿: まりも | 2006年9月28日 (木) 19時28分

まぁ、そうなんですか!
私も初めて知りました。
流派によっていろいろな違いがあるのは当然と思っていても、このようなところまで違うのですね!
懐石のご飯の盛りつけも新鮮でしたが。
(私たちの方では、丸く盛ります)
何でも「自分が正しい」と思いこんではいけませんね。
自分の立場では正しくても、それは「絶対的なもの」ではないのですね。
とても勉強になりました。

投稿: 荒磯 | 2006年9月28日 (木) 22時13分

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