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2007年3月21日 (水)

茶室改装・その32(釜・その3)

 釜だ。

釜

 釜です。
 釜だ釜だ釜だ。わーいわーい。

 「中に漆の匂いが残ってますから、水を入れて火にかけて、を4~5回繰り返してくださいね。あ、ガスの火でもかまいませんよ」 と家まで持ってきてくれた釜師さん。
 「ガスにかけちゃうの? ほんとに?」
 「(自信を持って)だいじょうぶ」
 「ガスの火は絶対にだめ、と言い聞かされてきたんだけど・・・」
 「だいじょうぶ。あ、でも空焚きだけは絶対やめてください」*空焚きすると、 釜を錆から守っている漆が剥げるため
 「よく「ガスの火は絶対だめ」と言っている、あれはなんなんでしょうね」
 「うーん。うちと、あともう1軒だけ、和銑(わずく)100%の釜を作ってるんですね。原料が砂鉄なんです。和銑の釜は、 400年保ちますよ。釜は、洋銑(ようずく)を使ってるところがほとんどですから」*洋銑は、 鉄鉱石が原料
 「じょうぶってことですね」
 「うちの稽古場では、稽古の前に、水入れて台所のガスコンロにかけちゃいますもん。だいじょうぶ。あ、でも弱火でね。 火が釜底からでちゃうと、お鍋の横に火の跡が焦げ付く、あんな感じになっちゃいますから」
 「了解しました~。あと、使った後は」
 「お釜に、水道から、水をざーっと入れて冷まして、残り火にかけてください。中も外も、たわしでこすってだいじょうぶ」
 「たわしでこすっちゃっていいの?」
 「いいのいいの。それから、釜肌に素手で触るな、といいますけど、釜師は触らないと扱えないですからねえ。触っちゃっていいですよ。 それと、若い人が触ると手の脂が残る、とかいいますけどね、そんなの一回洗って火にかければとれちゃいます」
 「そうなの? わーい、さわっちゃおう・・・素手で触るなんてことないですもん」

 ざらざらとした、あたたかみのある手触り。いいなー。

 「「鳴り」はついてないです。親父が「釜は楽器じゃないんだから鳴らなくていい」って言ってますけどね。お湯がわいてくると、 鳴りがなくても、ちーんと、いい音がしますよ」

 ちーんといい音。
 いいないいないいなー。
 わたしの釜。

 いい道具には力がある、ときくが、なんとなくその意味がわかる。

 さて。
 炉に灰を入れないとね。

 今日はいい天気で、灰を入れるのにはもってこいだったのだが、
 ちょっと体調が悪く、釜の横でうつらうつらしてしまった。
 茶室で、釜をみながらうたた寝。
 それはそれで至福のときでした。

鐶付
*阿弥陀堂の鐶付は「鬼面」がお約束とのこと。

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コメント

はじめまして。
表千家のお茶を4年ほどさせていただいておりますものです。
初めて自分のお釜をもちたいと思っておりましたところ、
こちらへたどり着きました。

当方、恥ずかしながら今回「長野垤志」さんというお名前も
こちらで初めて知り、二代目様、新さまというお名前も
初めて知った次第です。
こんな自分ですが、事情でお釜を一つ求めようという
こととなり、色々探すなかで、道具屋さんや、美術商で
求めるのでなく、作っていただけたら嬉しいという思いと
なりました。

もちろん予算というものもあり
単純にすぐお願いできるものでもないかもしれませんが、
それでもお願いしたく思っています。

突然の書き込みで勝手なのですが、
長野様にお釜をつくっていただきたく思っていることについて
まりも様にご相談させていただけませんでしょうか。

投稿: 稜(りょう) | 2008年6月19日 (木) 20時12分

稜 様
 こちらをお訪ねくださりありがとうございます。
 別途メールをお送りしますね。
 いいお釜ですよ!

投稿: まりも | 2008年6月19日 (木) 21時00分

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