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2008年6月30日 (月)

とっくりの中

 どちらかというと、食べるのが早い。
 どちらかというと、お酒も、好きである。

 別にだからどうということはないのだが、
 お茶を始めた頃に、「お茶向き!」とほめられた。
 確かに、詰になると、とっとと食べて片付けなければならない。
 亭主はお酒を飲めないと千鳥の盃ができない。

 ま、それはそれとして。

 やむを得ず車でうかがうときなど、
 お茶席でご用意くださったお酒を飲めないのは、ちとかなしい。
 燗鍋がまわってきても、「いえ、それはいただけないので」とお断りしつつ
 なんかちょっと水分が飲みたいよう、と思っている。
 お酒を召し上がれない方は、いつもそうなんだろうなあ。

 なので最近、
 今年の初釜でおよばれしたときのを、まねしんぼ。

 徳利

 とっくりの中は、冷たい緑茶です。

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2008年6月28日 (土)

志野袋・飾り結び

先週の稽古は、とーてもひさしぶりに「仙遊の式」だったが、参加できず。

つまらないので、
志野袋の飾り結びで遊んでみる。
(仙遊の式では、志野袋(香を袂に入れる袋)を使うのです)。

1・最初は、茶入の結びと同じ。
最初は、茶入と同じ

2・このとき、上のワをできるだけ小さくしておく。
上のワは小さく

3・下のワを根元に近いところで二つ折りにして、上のワにくぐらせる。
ここがつまづくところ

3’・横から見ると、こんな感じ。
まちがえやすいところ

4・長い下のワを、そのまま上にもっていく。
 (カレンダーをめくるように)
上に、ぱたっとひらく

5・3でくぐらせたできた2本のワに、左右から大きいワをくぐらせる。
とおすだけ

こっち側も、とおすだけ

6・小さいワのきわを引いて、結び目を固くする。
ここをしめると、もうできあがり

なんとなく、それっぽい形になってきます。
できたも同じ

7・それぞれのワを整えて、完成。
 (桔梗にしてみましたが、整え具合で、梅にもとんぼにも)。
整えすぎると、くずれてく

長緒の飾り結びにもできるので
ときどきやってみるのですが、
だいたい、途中で、「・・・あれ?」となるので記録しておきました。

これも灰型と同じで、
きれいにしようとするとキリがない・・・。

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2008年6月10日 (火)

追悼

 氷室冴子さんが、亡くなった。

 少女小説家の氷室さんは、当時学生だったわたしにとって
 「オトナの女性」とはかくあるものか! という存在であった。

 関東風すき焼のおいしさを教えてくれたのも
 シャンソンを生できかせてくれたのも
 夜の高速道路をタクシーでぶっとばしたのも
 箱根の高級旅館に泊めてくれたのも
 サウナに入れてくれたのも
 大島紬をいじらせてくれたのも
 みんな、氷室さん。

 あんなにおいしいそうにビールを飲み、
 あんなに楽しそうにご飯を食べ、
 あんなに幅広い話題をもち、機関銃のごとくしゃべる彼女は、
 思えば、当時まだ30代半ばであったのだ。

 就職してからお会いすることもなくなってしまったが、
 ああ、氷室さん、わたしの年齢で、一軒家を買って、地下を全部お風呂に改装してたんだなあ、と、時折思ったりしたものである。

 そういえば、「恋する女たち」に茶道のシーンが出てきたなぁ。
 主人公が、茶道部なんだった。

***
 でも茶を点てる亭主の気の引き締まるような、それでいて優雅で静かで隙のない所作や、 それを見守る客のたった一服の茶を待つ不思議に高揚する期待感みたいなのがまぜこぜになって醸し出す茶席の雰囲気というのは、 ほんとに好きだ。
***
 茶席は初めてのせいか、ザキはあたしの所作の一つ一つをくいいるように凝視ている。
 それがてれくさいやら楽しいやらで、なんとなく心が和んできた。
 そう。
 茶道にはやっぱり、何かしら心を解きほぐす効果がある。
***

 この場面に出てきたのが「流し点」という点前で、
 「流し点」が好きなのは、きっとその印象が強いのだと、今さら気付いた。
 つまり、それだけ、影響が深かったのである。

 「雄々しく」「素敵に」「たくましく」「元気で」「しかもかわいらしい」
 女の子の姿を、
 わたしは氷室さんの小説から教わった。

 「凛々しく」「潔く」「物事をよく考え」「なにより生きていることを楽しむ」
 「いっぱしの女」の姿を、
 氷室さん本人から教わった。

 告別式の今日はぴーかんと晴れて、
 「どぉ、いい天気でしょう~!」
 「写真、なかなかよかったでしょう~」
 「ピースピース!」
と、今にも声がきこえてくるようで、泣けた。

 久しぶりの電話で、
 実はこういうことなのだと病気について話し、
 そして葬儀委員長を依頼されたのだと、
 涙ながらの挨拶があった。
 葬式の段取りも、すべて本人が生前に行ったのだと。

 作家は老後が心配、とあちこちの保険に入ってたのに。
 老後になる前に、亡くなってしまった。
 なんのご恩返しもできないまま。

 なにもできなかった、けど、だからこそ、
 今生きているものがしなくてはならないことが、いっぱい、ある。

 氷室さん。
 ありがとうございました。

***
asahi.com より引用
 「なんて素敵(すてき)にジャパネスク」「海がきこえる」などで少女小説のブームを担った作家の氷室冴子(ひむろ・さえこ、 本名碓井小恵子〈うすい・さえこ〉)さんが6日、肺がんで死去した。51歳だった。(中略)北海道岩見沢市出身。 77年に第10回小説ジュニア青春小説新人賞佳作に入選、デビュー。「ざ・ちぇんじ!」や「クララ白書」など、集英社の「コバルト文庫」 を中心に、軽やかな文体でベストセラーを生んだ。宝塚歌劇団をモデルにした漫画「ライジング!」の原作も手がけた。

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