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2009年7月23日 (木)

色にまつわるいろいろ・その2

 NHK俳句の連載・「ひろげる・ひろがる俳句の言葉」8月号のチェックで、いちばん手間取ったのは、これ。

 「縹色」と「花色」。

 この二色は、
 「あーもーよりによって、一番めんどうなところを・・・」とつぶやいてしまったくらい、よくわからない。

 なぜかというと、こういうことなのです。

色の手帖(小学館)
 縹色・花田色 「花田」は「はなだ」に当てたもの(p162)
色々な色(光琳社出版)
 縹色は、アイだけで染めた純粋なアイの色です。藍色は、江戸時代からの色名ですが、縹色は奈良時代からの古い色名で、花田色、花色ともいいました(p151)
定本 和の色辞典(視覚デザイン研究所)
 縹色は、青色の代表的な色名。古くは、はなだ色、平安時代は縹色、江戸時代には花色(はないろ)と色名を変えて伝わった。花田の花とは、鴨頭草(つきくさ/露草の古名)のこと(p216)
すぐわかる日本の伝統色(東京美術)
 日本では古代から「はなだ」と訓んで藍染の純粋な青色を表していた。中世に「花田色」、近世には「花色」と書かれるようになった色の元祖が縹色で、まさに藍より出て藍より青くなった色である。ここでいう花とは露草の青い花のこと(p33)

 染色の材料が藍なんだか露草なんだか、どうもはっきりしなくて気持ち悪いのですが、

・縹色=花色

で、一致してます。

 ところが。

和の彩りにみる色の名の物語(淡交社)
 縹色は、藍色よりやや薄く、花色よりも赤味の少ない青で、黄を一滴加えた感じの純青である。露草の花汁で染めた花色は色があせるが、中国から成分のよい藍草が伝来し、それで染めた藍色を縹色とよぶようになったと伝えられる。花田色という名は色合いが似ているのと、花色という名が残っていたからであろう。しかし、縹よりも書きやすい花田は当て字という説もある(p47)

・材料が藍=縹色
・材料が露草=花色
 つまり、

・縹色≠花色

 別ものです。

 縹色と花色は同じなのか、別なのか・・・。

 他の文献やインターネットなども探して出した結論は、こちら。

縹色と花色について

1)同一説(縹色=花色)
 紫がかった青(露草で染めた)、くすんだ青(藍で染めた)などばらつきがある。「花」という表現から「派手めの青」をさすという説もある。
2)別もの説(縹色≠花色)
 「花色」は、露草で染めたとするため、露草色と同系と推察できる。露草そのものは「青紫色の小さな花」でほぼ統一されているが、褪色しやすく、用い方によって明度にも差が生じると思われるため、シンプルに「青」と表現するのが一番近いようである。
 「縹色」は、藍で染めたとするため、藍系統で表現する。

 執筆者(姉)は、「その方が、理屈が通る気がする」と「2)別もの説」を採ったため、NHK俳句の今月(8月)号には、別々の項で載っています。

 さて、ただいま勉強中(さぼりがち)の「きもの文化検定公式教本」の表記はどうなっているかというと、

 公式教本1に「縹色」の色だけが載っていて(p117)、あとは、
 ・・・載ってないのでした。

 微妙なところは避けて通る。
 さすがですねー。

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