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2009年9月30日 (水)

きもの文化検定2009・予想問題その26

◆問◆
 大島紬の歴史と技法の変遷について、150字~200字以内の文章で説明せよ。

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参考文献
 きもの用語事典 木村孝監修 婦人画報社
 きもの用語の基本 世界文化社
 日本の絹 伝統の染めと織り (社)日本絹業協会 (パンフレット)
 2級・1級対応きもの文化検定問題集 アシェット婦人画報社
 新・呉服に強くなる本 日本繊維新聞社
 公式教本

 大本命・大島紬です。
 とはいえ、網羅して記述すると長すぎる、ので、別の視点(種類と染料)について、また明日掲載します。

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◆答◆
<例>鹿児島県奄美大島が発祥の絹織物。第二次世界大戦中に移住した人々によって、現在は宮崎県都城市、鹿児島県鹿児島市でも生産されている。7世紀頃の発祥ともいわれるが、江戸時代に盛んになり、この地を治めた薩摩藩への上納品となった。江戸時代は、真綿から手紡ぎされた糸を用いて地機で織られていたが、明治時代の高機の導入、絣括りに用いる締機の開発を経て、大正時代の紬糸から生糸への転換により、生産性が向上した。(197字)

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2009年9月29日 (火)

きもの文化検定2009・予想問題その25

◆問◆
 琉球絣について、150字~200字以内の文章で説明せよ。
 (琉球絣の産地と技法、基本色について必ず触れること)

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参考文献
 きもの用語事典 木村孝監修 婦人画報社
 きもの用語の基本 世界文化社
 2級・1級対応きもの文化検定問題集 アシェット婦人画報社
 公式教本

 いろいろな本を参照するのですが、ものによって全然書きぶりが違います。

 「(琉球絣の)産額は僅少で、民芸品的な存在である。そこで最近は単にその柄の絣模様のみをいい、絹・綿あるいは各種交織物に、染または織で各種の小絣・大絣・十字絣・井桁絣などを表したものをこの名で呼んでいる」(「新・呉服に強くなる本」日本繊維新聞社)
 ・・・なんてのを読むと、「技法」より「模様の名前」を必須にした方が書きやすいよなあと思ったり。
 沖縄の絣模様の名前は長いので(「テージクンビーマ」(8文字)「カサビグムー」(6文字)などなど)、けっこう字数も稼げる・・・。

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◆答◆
 <例>琉球絣は、沖縄の絣の90%以上を生産する沖縄本島南部の南風原町で織られている。約16もの細かい工程があり、1反を織り上げるのに、約1ヶ月を要する。絣がずれないよう、経糸に糊をつける工程を「糊付け」という。その後、経糸は図案を見ながら絣の種類ごとに揃えられ、模様の部分を1カ所ずつ「手結」で括った後に糊を落として染色する。基本となる藍色の染色には、沖縄本島北部で栽培している琉球藍を使用している。(195字)

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2009年9月27日 (日)

きもの文化検定2009・予想問題その24

◆問◆
 加賀友禅について、150字~200字以内の文章で説明せよ。
 (京友禅との共通点と相違点について必ず触れること)

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参考文献
 きもの用語事典 木村孝監修 婦人画報社
 きもの用語の基本 世界文化社
 公式教本

 「加賀友禅について書け」としたら、160字くらいで終わっちゃいました。
 「京友禅との比較」を付け足したら、240字になっちゃいました。
 ・・・難しいっす。

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◆答◆
 <例>加賀友禅は金沢市を中心に生産されている手描き友禅。手描き友禅の方法は京友禅と同じだが、模様を内側から外側にぼかすことが多い京友禅に対し、模様の端を濃く、中心を淡く染める「先ぼかし」が多く用いられる。また、木の葉などの模様に墨色の点で描く「虫喰い」、藍、黄土、臙脂、緑、古代紫(墨)の加賀五彩も特徴である。刺繍や箔、絞りもほとんど使用しない。分業制の京友禅と違い、大部分の工程を一人の職人が担当する。(199字)

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2009年9月26日 (土)

きもの文化検定2009・予想問題その23

◆問◆
 御召について、150字~200字以内の文章で説明せよ。
 (縮緬との共通点と相違点、御召の種類、産地について必ず触れること)

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参考文献
 きもの用語事典 木村孝監修 婦人画報社
 檀流きものみち 檀ふみ著 世界文化社
 きもの用語の基本 世界文化社
 公式教本

 久しぶりの記述式です。
 「越後上布」では、162字の答を作ってみたのですが、「150字~200字以内の文章」なので、やっぱり180字くらいはほしいですよねぇ。とにかく、キーワードをいっぱい入れるのがよさそうです。配点10点ならキーワードを10個かけばいいんだし。20点でも10個入れるのがせいぜいかなと思ってますが。

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◆答◆
 <例>御召は、御召縮緬ともいい、縮緬の一種。御召も縮緬も、緯糸に強撚糸を用いるためしぼが生じるが、後練後染織物の縮緬に対し、御召は先練先染織物である。徳川11代将軍の家斉が好んだことから「御召」と呼ばれるようになった。縞御召、絣御召、紋御召、縫い取り御召、風通御召など、様々な柄や風合いがある。大正時代から昭和30年代にかけて流行し、現在は、京都の西陣御召、新潟の本塩沢、山形の白鷹御召などが代表的である。(198字)

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2009年9月23日 (水)

清雅会2009年9月・お祝いの茶事

寄付

 今日の清雅会は、朝茶事風(懐石に焼物がなく、後座が続き薄茶)・お祝い茶事。
 楽庵のホームページより先に掲載するのは申し訳ない、のですが「後でレシピを書くから、いつもどおり「清雅会」に載せてほしいわ~」と、Rさんのご要望がありましたので、早速。

汲み出し
 汲み出しは、Rさんお手製の赤紫蘇ジュース。

汁
【汁】 茄子 合わせ味噌 胡麻

向付
【向付】 鯵の風干し 若布の二杯酢 穂紫蘇

煮物
【煮物】 鯛 紅白かまぼこ 鶴大根 人参宝船 青柚子

預鉢
【預鉢】 小飛竜頭と野菜の炊き合わせ

預鉢
【預鉢】 蟹と千切り野菜の酢の物

小吸物
【小吸物】 赤梅 針生姜

八寸
【八寸】 海老 枝豆

香物
【香物】 糠漬け 人参 胡瓜 大根 赤蕪 紫蘇

 新婚の正客を囲んでわいわいと話がつきないのですが、料理が出るたびに、みんな無言でぱくぱく。
 一品食べ終わる毎に、「あーおいしかった!」「鶴と船がかわいかったー」「もうなくなっちゃった・・・」「作り方教えてほしい~」「枝豆の大きさが揃ってるっ」「え? これみんな家庭菜園の野菜??」と、またわいわい。
 あっという間に懐石が終わって、お待ちかね、連客のバジルさん作成のお菓子。

主菓子は・・・
 ん???
 こ、これは。

釜でした!
【主菓子】
 なんと、釜です。
 正客のお相手は、まりもの釜も作ってくれた釜師さんなのです!
 蓋は羊羹、本体は、黒餡を胡麻と白餡で包んだもの。
 「けっこう手間がかかってね、10個くらいが限度なの~」というバジルさんの力作。

干菓子
【干菓子】 素精糖に白餡の打菓子と、ハートの寒氷。
 正客自ら「寄り添うハート」と命名。

花の札がいっぱい

 おめでたい席に、楽庵の庭は今日も賑やかでした。

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2009/09/28付記

 「楽庵」の「楽庵だより」のページに懐石料理の作り方が掲載されました。

 「和のお菓子づくり」のページに、お菓子制作中の様子が掲載されました。

 

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2009年9月21日 (月)

きもの文化検定2009・予想問題その22(蚕の旅)

◆問◆
 次の文は、黒田杏子著「布の歳時記」(白水社)の一節である。空欄を適当な語句で埋めよ。

 蚕は絹糸をとるため、もっとも貴重な昆虫であり、お蚕さまとかお蚕と呼ばれるように大切に扱われるのである。
 蚕卵紙つまり「1」から孵化したばかりのものは、小さな密生した毛に覆われた黒い小虫で、これを毛蚕とか「2」と呼ぶ。「2」を蚕卵紙から掃き取って蚕座に移すことを「3」という。
 桑の葉をたべて大きくなるのだが、一回脱皮をすると毛もなくなり、色も白くなる。脱皮の前には蚕の眠りといって、一日食物をとることもなく、じっとしているが、ふつう四眠四起して5センチほどに成長し、透明な蒼白色となって繭を作る。
 眠りにはいった蚕を眠蚕、起きることをいおき、眠りにはいろうとする様子をいぶりという。一つ一つの眠りに固有の呼称がある。「4」期が食い盛りで、数人の者がつききりで立ちまわらねばならぬ忙しさが、十日ほど続く。これを「5」とか蚕時といい、五月上旬に当る。
 「3」後二十九日で、まぶし藁などを束ねて作った蚕のすだれに上がらせて、繭を作らせる。これを上簇という。飼屋は蚕屋とも言い、蚕棚とともに不浄を忌み、注蓮を引き、新しい薦を敷く。病気の蚕は「6」またはこぶしと言って捨ててしまう。(p40)
*この内容は「基本季語500選」(講談社)の「蚕」の解説から引用したとの記載があります。

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 長野県上田市で会議があるという家人がいうので、じゃあ、次の日、松本城へ行こう! とついていったのです。
 渋滞もなく、あまりにも早く上田に着きそうだったので、急遽、途中の富岡製糸場へ。

丑首。確かに、牛っぽい。

 ・・・ついうっかり、こんな写真(丑首という名の、昔の糸繰り機)を撮ってしまいましたが、
 製糸場内や煉瓦の写真を撮っておくべきだった!!

 ま、詳細はこちら(富岡製糸場ホームページ)へ。

 ほんものの蚕が、かさかさかさと桑を食べているのも見られ、繭→生糸の流れがつかめて、とーても勉強になりました。

1冊500円

 富岡製糸場の子ども向け「学びパンフレット」ですが、これに載ってる問題がけっこう難しい・・・。

 上田市内に泊まって、翌日。

 近くの「海野宿」がおもしろいよー、という情報を入手し、行ってみました。
 目的は、古い町並。
 しかーし。

あちこちで見かけた造り

 「気抜き」(蚕室造りの象徴)が示すように、
 ・・・ここも、養蚕の村なのでした。

入館料200円

 早速、「海野宿資料館」に入って、
 蚕→繭の流れをじっくり見学。

蚕と繭がいっぱい

 上田といえばもちろん上田紬なので、ガイドブックで見た別所温泉の上田紬屋さん(若竹屋紬店)に立ち寄った後、一路松本へ向かうはずが、途中の国道18号沿いに「織元 小岩井紬工房」の看板を発見。

 「あの、看板をみたんですけど、見学させていただけるんでしょうか?」と訊いたら、それはもう快く、生糸に水をかける機械、染色の材料、整経の様子、機の数々、綜絖の数による織り方の変化、もちろん完成品まで見せてもらえました。

 「また、ぜひ、寄らせてください」とお礼をいい、紹介してもらった近くの地酒屋さん(沓掛酒造)で、しこたまお酒を買って、やっと松本に向かったら・・・。

 連休につき、市内大混雑。

 結局、安曇野、諏訪、長野までも宿がなく、そのまま夜中に帰宅。

 ・・・こうして、ひとめ松本城をみることもなく、蚕の旅が終わりました。

古帛紗・茶杓入れ・名刺入れ・印鑑入れ

 上田紬の数々。

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◆答◆
1・種紙
2・蟻蚕
3・掃立
4・五齢
5・蚕ざかり
6・捨蚕

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朝顔? 昼顔? 夕顔?

 おまけ。
 長野県内でやたら見かけた軒先。

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2009年9月20日 (日)

きもの文化検定2009・予想問題その21

◆問◆
 以下は、染織分野で2代続く人間国宝の一覧である。
 空欄を埋めよ。

江戸小紋
 小宮康助-「1」
「2」
 「3」-喜多川俵二
精好仙台平
 甲田栄佑-「4」
「5」
 小川善三郎-「6」
友禅
 森口華弘-「7」

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出典
 人間国宝事典 工芸技術編 南邦男/柳橋眞/大滝幹夫監修 芸艸堂

 ただ書いて覚えてもつまらないので、筆ペンで、習字も兼ねてせっせと書いてます。
 へたくそな筆文字が大量にとっちらかってる様子は、なんかの呪詛みたい。
 ゲシュタルト崩壊を起こして、なにやってるかわかんなくなるし。

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◆答◆
江戸小紋
 小宮康助-「1・小宮康孝」
「2・有職織物」
 「3・喜多川平朗」-喜多川俵二
精好仙台平
 甲田栄佑-「4・甲田綏郎」
「5・献上博多織」
 小川善三郎-「6・小川規三郎」
友禅
 森口華弘-「7・森口邦彦」

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2009年9月19日 (土)

復活の道具

 どうなったかしらと思っていた
 「収納事故」の茶碗類ですが、

 できました。

三島・茶箱の茶碗(母の結婚時のもの)

10代の終わりに韓国旅行で買った青磁茶碗

水指(母の作品)

 「おおっ。なんか、前より格が上がった気がしますー」
 「喜んでもらえてよかったわー。なんたって、高いからね、申し訳なくって」

 モノに執着するのはどうかと思いますが、
 修復不能なわけじゃなし、
 直して使えるもんなら、復活させたい。

 よかったよかった。

 にしても。

¥12,000

¥9,000

¥12,000

 「絶対、不注意で欠かさないようにしよう・・・」
と思う、値段ではありました。

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2009年9月18日 (金)

きもの文化検定2009・予想問題その20

◆問◆
 次の文は、長崎巌著「美術館へ行こう 染と織を訪ねる」(新潮社)掲載の染織史年表(抜粋)である。空欄を適当な名称または人名で埋めよ。

16世紀末~17世紀初め
 「1」染が行われ、「染分練緯地桐矢襖模様胴服」が1590年秀吉から下賜される

17世紀前半
 「2」小袖が成立 「染分綸子地四季草花模様小袖」はその例

17世紀半ば
 「3」小袖が成立 「黒麻地菊模様帷子」はその例

17世紀末
 「4」染が完成 「白縮緬地鷹衝立模様小袖」はその例

17世紀末頃
 「5」小袖が成立

1704~11頃
 「6」が「白綾地秋草模様小袖」を制作

18世紀後半~19世紀頃
 「7」模様・「8」模様が行われる

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 以下、「なんたら模様」「なんたら小袖」をまとめてみます。

室町時代~安土・桃山時代にかけては「肩裾模様」や「段替わり」「片身替わり」といった、直線的な区画での模様づけ。

慶長(1596~1615)の末年から元和(1615~1624)・寛永(1624~1644)期に成立したとされる「慶長小袖(地無し小袖)」は、全体への模様づけ。

寛文(1661~1673)に成立したとされる「寛文小袖」は余白を作って模様を際立たせる手法。アルファベットの「C」を鏡文字で書いた感じの模様づけ。

元禄(1688~1704)の「元禄小袖」は、その頃に完成したとされる友禅染の技法も入って、上記の「C」が小さくなった感じの模様づけ。友禅染による「総模様」も。

尾形光琳(1658~1716)が活躍したのは、元禄の終わり頃から。尾形光琳が亡くなった享保元年(1716)は、「享保の改革」の年。奢侈禁止令により「贅沢な衣類を禁止」されると、抜け道を考えるわけで、裾模様、江戸褄、裏模様・・・。

*なお、模様の変化は、広がっていく帯幅とも密接な関係があります。

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◆答◆
1・辻が花
2・慶長
3・寛文
4・友禅
5・元禄
6・尾形光琳
7・裾、褄

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2009年9月16日 (水)

きもの文化検定2009・予想問題その19

◆問◆
 次の文は、長崎巌著「きものと裂(きれ)のことば案内」(小学館)の一節である。空欄を適当な名称で埋めよ。

 「1」は、桃山時代に武家によって馬上や野外で着用された上着。「2」は、「1」から発展した衣服。江戸時代には、「1」、「2」ともに外出時や野外で小袖の上に羽織るコートのようなものを指した。(p18)

 「3」とは、表地と裏地の間に厚く綿を入れ、一般の小袖よりふたまわりほど大きく仕立てたもので、袖口は縫わずに大きく開けたままにしてある。「4」の前身に当たるもので、寝るときに掛け布団のように体に掛けた。(p16)

 「5」、「6」ともに、古くから裏を付けない衣服を示す言葉であったが、江戸時代には特に麻の裏なしのきものを「5」、絹の裏なしを「6」と呼んで区別するようになり、明治時代以降は、「6」が両者を意味するようになった。(p12)

 金糸には、金を薄く叩き伸ばして細く糸状に切ったものと、金箔を紙に貼って細く切ったものとがある。日本では後者を金糸として用いる。これをそのまま用いるものを「7」、芯となる糸に巻き付けたものを「8」という。(p132)

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 手当たり次第にきものや風俗史の本を斜め読みしてますが、やっぱり、公式教本の執筆者の本が一番あやしいっすねー。もう全部出る気がしてきて。

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◆答◆
1・胴服(どうぶく)
2・羽織(はおり)
3・夜着(よぎ)
4・掻巻(かいまき)
5・帷子(かたびら)
6・単衣(ひとえ)
7・平金糸(ひらきんし)
8・撚金糸(よりきんし)

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2009年9月15日 (火)

きもの文化検定2009・予想問題その18

◆問◆
 次の文は、橋本治著「桃尻語訳 枕草子(上)」(河出文庫)の一節である。空欄を適当な名称で埋めよ。

 「1」っていうのが貴族の普段着ね。衣冠束帯がタキシードのフォーマル・ウェアだとするとさ、「1」っていうのは「お父さんの背広」ね。みんな当たり前に着てるの。(p36)
 前に「1」っていう普段着の話したけど、今度は正装の話するわね。男の人は大体四つ着るの。一番下はね、”単衣”って、これは下着ね。その上に着るのが下襲で、これはシャツね。袿と下襲とどう違うのかっていうと、下襲ってのは正装の時に着るもんなのね。最大の特徴は「2」が長ーく伸びてるの。まァ、出だし袿のシャツ・アウトはこれのカジュアル版かな。下襲の「2」っていうのは男の人のプライドというかおしゃれの根本みたいなもんなのよね。(中略)そんで、単衣、下襲と着て、その上に「3」っていう袖のない”ベスト”を着て、そんで一番上に”「4」”を着て、これで出来上がり。臂(ひ)っていうのは腕のことよね。それが半分だからベストは「3」、一番上だから「4」(うえのきぬ)。中に着るから袿(うちぎ)とかさ、あたし達の言葉って結構分かりやすいでしょ? 下襲は勿論「下に重ねる」だけどさ。分かりにくいんだとしたらさ、「4」と単衣は1枚ずつだけど、その間に色んなものを何枚も重ねてさ、それを全部まとめて”袿”って言っちゃったり”なんとか襲”って言っちゃうとかね、そういうことがあるからでしょ。そんだけよ。(p87~p88)

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 「2級・1級対応きもの文化検定問題集」に枕草子に関する問題があり、それがいろんな意味で腑に落ちなかったので、枕草子を読み直してみたのです。
 橋本治の「桃尻語訳・枕草子」は、むかーーーし、初版のときに読んだきりだったのですが、いやー、こんなにおもしろかったとは。
 「春って、曙よ!」という、衝撃的な訳だけではなく、風俗に関する説明の、詳しいことおもしろいこと。
 これだけで、1級の勉強をした甲斐がありました。
 なお、公式教本2は、「単(単衣)」の下に「肌着(小袖)」を着用したという記述です。

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◆答◆
1・直衣(のうし)
2・裾(きょ・しり)
3・半臂(はんぴ)
4・袍(ほう・うえのきぬ)

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2009年9月12日 (土)

きもの文化検定2009・予想問題その17

◆問◆
1 御所車(器物文様)の別名をなんというか。
2 「源氏物語」の作者紫式部は中宮彰子に仕えていた。中宮彰子の父が好んだことによりその名がつけられたという文様はなにか。
3 香の組み合わせを示す符号を文様化した源氏香は、源氏物語54帖のうち、52帖の名をとって各符号の名がつけられている。省かれている2帖のひとつは「夢浮橋」であるが、あと1帖はなにか。
4 「源氏物語」にも取り上げられている、玄宗皇帝と楊貴妃の悲恋を題材にした詩はなにか。
5 4の詩句のうち、次の空欄をそれぞれ埋めよ。
  「天にあっては(  )の鳥、地にあっては(  )の枝となろう」
6 源氏物語「桐壺」の巻にある、以下の歌に共通する語句はなにか。空欄を埋めよ。
  「いとどしく虫の音しげき(  )に 露おきそふる雲の上人」
  「雲のうへも涙にくるる秋の月 いかですむらむ(  )の宿」

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 本日、「きもの文化検定」公式対策セミナーに行ってきました。
 各講師から「2級・1級対応 きもの文化検定問題集」について、「自分はこうは思わないけど」「この他にも答はあるけど」と、補足が(つぶやきも)あり、「いろんな本を読めば読むほど、諸説あって混乱していく」という思いを新たにしたのでした。

 そんなわけで、作成済の問題のうち、ちょっと補足した方がいいなあというのがあります。
 以下の3つについて、親記事に補足しました。

 2009/9/8 きもの文化検定2009・予想問題その13
 2009/9/9 きもの文化検定2009・予想問題その14
 2009/09/11 きもの文化検定2009・予想問題その16

 もー今日は積んである本を読む気がしないので、配点の少ないであろう(故にこれ以上手間をかけたくない)「源氏物語」の問題を作ってみました。

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◆答◆
 1・源氏車 (「きものの文様」p154、p155)
 2・道長取り (「きものの文様」p167)
 3・桐壺 (「きものの文様」p147)
 4・長恨歌 (「源氏物語 巻一」p31)
 5・比翼/連理 (「源氏物語 巻一」p34)
 6・浅茅生(あさぢふ) (「源氏物語 巻一」p29、p35)

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 もし、もしも、万が一「唐の玄宗皇帝と楊貴妃」「長恨歌」「安禄山の乱」なんて出たら、参考文献を「源氏物語」にする必要ないじゃん!! と思いますけどねえ・・・。

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2009年9月11日 (金)

きもの文化検定2009・予想問題その16

◆問◆
 次のものの数え方を書け。ただし「枚・着・本・足・匹」は用いないこととする。

1・(何かを包んだ状態の)風呂敷
2・着物
3・袴
4・帯
5・かつら
6・反物
7・足袋
8・蚕
9・頭巾

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出典
 絵で見る「もの」の数え方 町田健監修 主婦の友社
 数え方の辞典 飯田朝子著 町田健監修 小学館
 きものと裂のことば案内 長崎巌著 小学館

 1級・2級用の問題集(これがまたとんでもなく難しい)に、袴の数え方が出ていたので、作ってみました。
 このほかにも、

しお【入】:染める物を染料に浸す回数。喜びに浸ることにたとえて「喜びもひとしお」のように用いる。
かけ【掛け】:着物の掛け襟を数える。

 ・・・なんて、いろいろでてきます。

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◆答◆
1・包み
* 包む前は「枚」
2・領(りょう)<着、枚、点>
* 領は襟を数える言葉。鎧も「領」、袈裟も「領」。十二単衣、羽織、打ち掛けも「領」。小袖と十二単衣は「襲・重ね」(かさね)という数え方もあります。
 そういえば、きもの歴史の中で「盤領」「垂領」ってのがありますねえ。
 なお、「点」は、お店で商品として数える場合。
3・腰<具・枚>
* 具は、必要なものを揃えることを表し、一揃いの衣服を数える語。裃、狩衣は「具」。
4・筋<条・枚・本・点>
5・台 *頭全体を覆うもの。
 ・枚 *部分的に覆うもの。
6・反<本、匹(疋)>
* 反物2反=1匹(疋)。絹布10反=ひと締め
  匹(疋)は「むら」とも読みます。
7・両<足・双・枚・点>
* 両、双は左右両方につける装束を数える言葉。
8・頭(とう)<(蛾の幼虫としては)匹>
* 人間にとって大事な虫ということで「頭」を使うことがある。
9・頭(かしら)<枚>
* 頭にかぶるものは「頭」。なので烏帽子も綿帽子も兜も「頭」。

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●補足(2009/09/12)
 この他、以下の数え方があるようです。
・ 繭は「個」の他に「粒」(りゅう)
・ 紋付袴は「揃い」(そろい)

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2009年9月10日 (木)

きもの文化検定2009・予想問題その15

◆問◆
 次の文は、中谷比佐子著「二十四節気ときもの」(三五館)の一節である。空欄を適当な名称で埋めよ。1は人名、2・3は都道府県名、4はある絹織物の名称である。

 羽織に憧れている。日本画家の「1」が描いた「築地明石町」の女の羽織姿が私の理想。(p89)

 昭和村にからむしの取材。昭和村は「2」と「3」の県境にあり、雪が多く、夏は湿度が高い。そういう土地だからこそ、からむしの成長が早く、上質なからむしが採れる。からむしはもっとも上等な麻の糸ができる苧麻のこと。(p108)

 今年最後の出張、米沢に。(中略)「4」はたぶん近い将来2軒になってしまうだろうと思う。「4」の絣は板を彫り、その溝に糸を巻き、凹凸の板を重ねて染める。凹凸の中に入った糸が染まらないで出てきて、それを合わせて絣柄をつくる。
 その板彫りは大工さんに頼まねばならず、その大工さんがもう仕事をしないといっているらしい。製品数が極端に少なくなり、個々の販路を見つけなければならない状態。(p144)

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 「本州における唯一、上布原料の産地」=福島県昭和村のホームページ
 http://www.vill.showa.fukushima.jp/

 いろいろな産地のホームページをみたいのですが、なかなか追いつきません。
 そして「近世風俗志(守貞謾稿)」(喜多川守貞著・岩波文庫(全5巻))の返却期限が来てしまいました。ほとんど読めずじまい。おもしろいのにぃ。

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◆答◆
1・鏑木清方
2・3 新潟県・福島県
4・白鷹御召

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2009年9月 9日 (水)

きもの文化検定2009・予想問題その14

◆問◆
 次の文は、「新・呉服に強くなる本」(日本繊維新聞社)の一節である。空欄を適当な語句または数字で埋めよ。

 (帯が注目される以前は)帯というより衣服の前合わせのために用いた紐であった。つまり、足利中期までは、細い組紐や小幅生地を八つ割、六つ割にして用いていたにすぎず、それが「1」時代以降になって帯としての形式を整えてきた。これが「2」と呼ばれた細帯である。以後、小袖の身丈が長くなるにつれ、帯幅も広くなり、また結び方の工夫も進み、文様の大胆な展開と相まって、きもの姿に調和する帯の存在が一段と増していった。(江戸期の)「3」時代には「4」寸幅など一幅物をそのまま用いるようになった。(p151)

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 ちょうど20年前に発行された本。
 用語辞典、きものの歴史、伝統的工芸品紹介、和装TPO、家紋などが載っています。
 しばらく本棚に眠ってましたが、このところ大活躍中。

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◆答◆
 1・安土・桃山
 2・名護屋帯
 3・元禄
 4・9

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●補足(2009/09/12)

 名護屋帯については、以下の記述もあります。
・ 「名護屋帯と呼ばれる両端に房の付いた丸打紐」(「きものと裂のことば案内」 長崎巌著 小学館 p82)
・ 
名護屋帯は唐糸で組んだ組み帯の一種で、両端に房をつけたもの」(「きもの用語の基本」 p200)

 江戸期の帯幅については、以下の記述もあります。
・ 「女性の帯はその後次第に幅も長さも伸び、延宝(1673~81)頃には、帯幅は生地幅の「三ツ割」(三寸=約11センチ)または「二ツ割」(五寸=約19センチ)で、長さは一般に3メートルほどになりました。元禄(1688~1704)頃には帯幅はさらに広くなり、正徳から享保(1711~36)頃には八寸から九寸(約30~34センチ)になったことが江戸時代の文献からわかります」
(「きものと裂のことば案内」 長崎巌著 小学館 p82)
・ 江戸時代中期には現在と同じ幅の8寸程度になったようです。(「2級・1級対応きもの文化検定問題集」p23 アシェット婦人画報社(書店での販売なし))

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2009年9月 8日 (火)

きもの文化検定2009・予想問題その13

◆問◆
 次の文は、田中優子著「きもの草子」(淡交社)の一節である。
 空欄に入る語句を書け。

 江戸時代では、4月1日から5月4日まで、つまり夏至ごろまでは、単ではなく袷を着る期間なのである。ならば旧4月1日の衣替えとは、何をどうする日かなのかというと、綿入れの着物から綿を抜いて、ただの袷にする日なのだ。それで、4月の季語に「1」という言葉がある。ただし、旧4月1日に単になるものもある。「2」である。「2」は江戸時代の男性の必需品であった。(p79~p80)

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 旧暦の衣替えについて「きもの草子」の記述により整理すると、次のとおり。

4月1日(衣替え) 
 綿入れの着物から綿を抜いて、ただの袷にする
5月4日(夏至頃)
 ただの袷から裏を取って単にする
5月5日~7月(秋が来るまで)
 単や薄物で過ごす
7月~8月
 単に裏をつけて、ただの袷にする
10月1日(衣替え
 ただの袷の間に綿を入れる

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◆答◆
1・わたぬき
2・羽織

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●補足(2009/09/12)
 江戸時代の衣替えの日付について、以下の話もあります。
4月1日~5月4日 袷
5月5日(端午の節句)~8月末日 帷子 
9月1日~9月8日 袷
9月9日(重陽の節句)~3月末日 綿入れ

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2009年9月 7日 (月)

きもの文化検定2009・予想問題その12

◆問◆
 次の文は、田中優子著「きもの草子」(淡交社)の一節である。
 空欄に入る語句または数字を書け。

 なぜ武士が江戸小紋を着ていたかというと、武士というものが発生した時点から鎧の胴の染革に使われていたからである。つまり布地が最初なのではなく、革製品が最初であった。とくに「1」と呼ばれる菖蒲を抽象化した幾何学文様は、後々まで日本の革製品の代表的な文様となったが、これは「2」から洒落た武士の遊びなのである。江戸時代では、武家によって文様が決まっていた。浅野家の「3」は忠臣蔵ものの芝居でも用いられ、有名になった。(p39~40)

 渋い色はとても複雑な要素を持っていて、そのヴァリエーションには際限がない。「4」という江戸時代の言葉は、茶色に「5」色、鼠色に「6」色ある、という意味だ。(p98)

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 留柄(=江戸時代、各大名が裃につけた小紋柄。定め小紋)については、「きものの文様」にも載ってました。(以下のページは「きものの文様」より)。

・ 武田家の「武田菱」p194
・ 紀州徳川家の「極鮫小紋」p195

 で、紋については、ほかにもいろいろ載ってます。

・ 北条時政の旗印=「三鱗」p176
・ 現在の日本政府の紋章=「五七の桐」p62
・ 楠木正茂の紋章=「菊水」p57
・ 天満宮の社紋=「梅」p22

 それにしても。
 「出題範囲に定めのない」1級は、どんだけ覚えればいいのか、見当も付きません。

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◆答◆
1・菖蒲革
2・勝負
 (原文と違いますが、「尚武」でもいいかなと思います。「きものの文様」p35)
3・霰小紋
4・四十八茶百鼠
5・48
6・100

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2009年9月 1日 (火)

きもの文化検定2009・予想問題その11

◆問◆
 次の文は、鶴見和子著「きもの自在」(晶文社)の一節である。

 「この紬」は、春蚕(はるご)、つまり春のお蚕さんしか使わない。なぜなら、春の蚕は桑をたくさん食べるから、光沢があるんです。それを真綿にして、紡いだ糸を使う。結城紬は春ものだけではなくて、普通の真綿も使って、いざり機で織るんです。いっぽう「この紬」は高機で織ります。染めはすべて草木染です。(p30)

1・「この紬」の名称を答えよ。
2・「この紬」の産地を都道府県名で答えよ。
3・「この紬」を復活した、いわゆる「人間国宝」の名前を答えよ。ただし、物故者も含むものとする。

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 「紬織」で人間国宝(=重要無形文化財「各個認定」保持者)は、おふたりだけ。
 (以下のリンクは (社)日本工芸会 http://www.nihon-kogeikai.com/ から)

 「志村ふくみ」1990年認定
 「佐々木苑子」2005年認定

 「紬縞織・絣織」の人間国宝は、この方おひとり。

 「宗廣力三」1982年認定(1989年没)

 「郡上紬」を復活した方で、白洲正子の著書にもよく出てきます。
 人間国宝は亡くなると認定解除されてしまうため、問は「物故者を含む」と入れてます。

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◆答◆
1・郡上紬
2・岐阜県
3・宗廣力三(むねひろりきぞう)

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