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2011年11月29日 (火)

草人木・その42(茶道具・15)/そして、美術館。たまたま、柴又。

◆問◆

 「瀟湘八景図」「羅漢図」などを書いた中国南宋時代末期の禅僧、画家は誰か。

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 前夜、たらふくごちそうになり、
 もーだめ、入らない、といいながら倒れ込んで、起きたのが6時半で、
 これ以上食べられるわけがないといいながら、おいしい朝ご飯を食べて、
 出かける用意ができちゃったのが9時半で、
 家人が12時のチェックアウトまで居眠りすると宣言したら。

 そりゃもう、美術館。
 (徒歩5分に、出光美術館)。
 展覧会を見終わったら区別がつくかしらと思ったら、
 ・・・・・・。
 (絵葉書売場の前で、「これ、どっちだっけ?」と言ってたひともいるので、わたしだけでも、ないらしい。)

 にしても、
 日曜の朝10時なのに、びっくりするほど人がいっぱい。
 熱心にメモを取っていた美大生風の人やら、声高に「絵を描く難しさ」について語っている高齢の男性やら。

 展示があるとは知らなかった「牧谿(もっけい)」の「平沙落雁図」の前には人がいなくて、じっくり見られたのは幸運でした。
 悪い夢を見ちゃいそうなムンクと、ルオーの部屋も、がらがら。
 出光美術館のいいところは、
 見終わった後、
 無料の飲み物(烏龍茶・煎茶・ほうじ茶)を飲みながら、
 のんびり皇居外苑を眺められるところ。

 出光美術館から皇居方面

 あちこちのお店をのぞきたいところですが、
 優雅な百貨店の空気が満ちていた、和光の並木館がなくなってしまったし、
 洒落た小物でいっぱいだった、伊東屋の三号館もずいぶん前になくなったし、
 まだ治らない脚も、そろそろ痛いし。

 日比谷

 チェックアウト後、
 そのまま帰るのもつまらない、と蛎殻町や人形町を回ってみるものの、
 近くに駐車場がなく、断念。
 じゃー帰ろうか、ときままに走ってたら、なぜか柴又方向へ。
 寅さんにはなんの興味もないけど、
 柴又帝釈天ははじめてだし、おもしろそう。
 参道もそんなに長くなくて、歩けそう。

 柴又帝釈天

 参道傍に「ババシャツ」の看板を見つけて、
 いわゆる半袖の「ババシャツ」を手に取り、
 「これ、もうちょっと後ろ衿がくったの、ないですかねえ」
 「うーん。型は同じだからねえ。これになっちゃうねえ」
 「きものに、このシャツ、ちょうどいいんだけど。今あるのが、みんな薄くなってきちゃって」
 「あーねー、きものねえ。そしたら、これ、おすすめ」
 「あーこれ! 麻のをずっと履いてます。絹? でもちょっと丈が長くないですか?」
 「だいじょぶだいじょぶ。けっこうきもので買ってく人いるよ」
 「じゃもらいます」

 絹の、婦人用すててこ。しかも安い。
 裾よけがわりの、1枚しかない麻のすててこは、ずいぶんよれよれなので、ちょうどよかった。

 「ババシャツ」のお店、実はきものに使えるものあり。

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◆答◆
 牧谿(もっけい)

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2011年11月28日 (月)

草人木・その41(茶業・6)/まず、図書館。なぜか、日本刀。

◆問◆
 もともとは中国の『茶録』にあり、泡がすぐに消える悪い茶の意味に転化された言葉はなにか。

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 5時間、時間つぶしをするとしたら。

 城西大学水田記念図書館

 そりゃもう、図書館。

 一般の人も入れますよーということで、簡単な書類に記入して入館

 よく手入れされた、図書館の匂い。
 (ほっとかれて、さびれた図書館はかびくさい)。

 ゆっくり、あちこち、眺めてから「NDC 791」(=日本十進分類法・茶道)へ。

 めずらしい大型本。
 6万円もする、本がある-。

 「茶の美道統―利休・織部・三斎」 毎日新聞社 1991

 「人柄に迫りたいなら、なによりまずその人が使った道具をみること」、という井上靖の「序にかえて」のとおり、茶室や茶道具の大きいカラー写真満載。
 縦38.5㎝、横28㎝、厚さはたっぷり3㎝。
 図と巻末の解説を対照しつつ読んでたら、あっという間に時間が過ぎちゃった。
 ほんとは、もうちょっとみたい本があったのに、途中で時間切れ。(また行こう・・・)。

 身内のお祝い行事のため、勤務が終わった家人と合流して、都内へ。

 ロビーのツリー

 宴会の前に、地下のアーケードをふらふらして、ふと、展示の日本刀を見ていたら、お店の人が出てきて、懇切丁寧な説明で30分。

 曰く、
 「目貫通り」の「目貫」は刀の目貫。
 「しのぎを削る」の「しのぎ」は刀のしのぎ。
 「つばぜりあい」の「つば」は刀のつば。
 「切羽詰まる」の「切羽」は刀の切羽。

 馬に乗るのと接近戦では、刀の形状や重心が変わる、つまり時代によって変わる、とか、
 善し悪しは色ですぐわかるとか、
 笄や小柄を入れるため、左右の形が違うつばの穴とか、
 先に耳かきがついてる笄とか、
 深緑に朱のななこ塗の鞘とか、
 下緒と帯締では、下緒の方が厚みがあるとか、

 「買えないです」と始めに宣言しましたが、
 「いーのいーの」と実物を前に説明してくれて、

 博物館ひとりじめのよう。

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◆答◆
 雲脚(うんきゃく)

●出典
 「茶の美道統―利休・織部・三斎」毎日新聞社 1991
* 「雲脚」とは元来粗末な抹茶のことで、点茶の際に泡が浮雲の脚のように早く散ってしまうような茶を形容した詞である。(利休筆 雲脚瓢額 藪内紹智宛 藪内燕庵蔵 p232)

 「新版 茶道大辞典
* 室町時代の公家等の日記では新茶の季節にしか登場しないもので、所望して雲脚茶を飲む人がおり、贈答にも使われていることなどから、むしろ高級な茶であったとする説もある。

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2011年11月19日 (土)

ニッポン男児、雨の中来たる

 そういえば今度の茶道にタルトが出るらしいぞ!!
 ・・・・えっ!?洋菓子!?

と、事前情報がtwitterで流れてましたが、これ。

 
 四国銘菓「一六タルト」
 こんなに有名でおいしいのに、一箱、630円。
 すんばらしい。

 夏からちーともやってないし
 まあ、やるにしても冬休みかしらねえ、とぼんやり思ってたところに、
 「19日空いてますか」と話がきたので、
 もちろん「はいよ」と返事をしたわけですが、

 適当な、絵のついた秋の茶碗がない。
 (絵のない茶碗は、それこそ、ものすごい量があるんだけど)。

 高校生はなぜかみんな、「絵のついた茶碗」が好きなんだよねえ。

 苦肉の策として、
 いただいた「勅題」茶碗がいくつかあるので、それを持参。
 「勅題」とはなにか説明するため、というのは、もちろん後付けの理由です。

 水曜のお稽古後、先生にいただいた太神楽椿は、
 毎日水を替えて氷を入れておいたら、
 どうにか持ちました。
 (なぜか、氷を入れておくと長持ちする気がします)。



 予備に持ってきた、
 夏椿の照葉と、磯菊と、なんかの菊(竜脳菊かなあ)。



 例によって、
 「入れてね」と言ったら、
 こんな風になりました。



 今日はふたりだったため、
 みーーーっちり、帛紗さばきと茶巾のたたみ方を復習。
 その後、盆略点前。

 全部忘れてるかと思いきや、
 けっこう覚えてました。

 一六タルトを、ひとり二切れずつ食べて、
 四国銘菓出すならこれも出さなくちゃね、埼玉なんだから。


 熊谷銘菓・五家宝


 「勅題」の話はあんまし気を引かず(ちぇっ)、
 あっという間に2時間経過。
 公共施設が閉まっちゃうので、延長不可。

 「帛紗持ってって、練習する?」

 ・・・。

 「「はじめての茶道」持ってく?」

 ・・・・・・。

 ま、そんなもんです。

 大雨の中、ちゃんと来たんだから、えらい。

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2011年11月11日 (金)

花押探索/電子くずし字字典データベース

 「これ、読める?」

と箱書の写真が、届きました。

 この花押、どっかでみたことあるような気がする。

  「調べてみますー」(今日、暇だし)。

 「秋」に見えなくもない字があったので、
 新版 茶道大辞典(別巻)「大徳寺歴代住持位次」の中の、
 「泰堂宗秋」かも、と、検索してみたら、
 画像の花押は、ぜーんぜん、違う。

 うむ。

 「前大徳」ははっきりしてるし、
 箱の状態から、比較的最近のものらしい。

 じゃー、大徳寺塔頭の住職を探せばいいやと思ったら、

 ・・・現在の住職しか、みつからない。

 うーーーむ。

 そうこうしているうちに、ひっかかったのは、これ。

電子くずし字字典データベース
* ページ中段の「データベース選択画面」を選択、右下に表示される「電子くずし字字典データベース」から使えます。

 これがすごい!!!

 「秋」と入力すればその崩し字が
 「徳」と入力すればその崩し字が、たちどころに表示される。

 ついでに、「データベース選択画面」には「花押カードデータベース」というのもあり、しめしめ、と見てみたら、こちらはかなり、調べ方にコツがいるものでした。


 でも、ま、このくずし字辞典があればずいぶんらくだぞと思いきや、
 さらにさらに、
 「室号」という、別の名があるときもあって、
 例えば

「大徳寺派十五代管長 高田明浦」なら「嶺雲」、
「大徳寺 瑞峯院 前田昌道」なら「昌道」と、

 いくらでも書きようがあるのでした。

 そもそも大徳寺の塔頭はたっぷりあるし、
 塔頭の前住職も見つけないといけないし、
 その上、室号があったりしたら・・・、
 途方もない作業じゃん!!

 調べてみますなんて簡単に言っちゃって、
 うそでしたすみませんごめんなさい、

と投げ出しかけて、

 謎の名前と花押の右に、
 水指の名称と、作者が書いてあるのに気付く。

 ひょっとしてひょっとすると。

 「三島芋頭水指 比 志 作」

で検索してみたら、

 「福森比路志作 阿漕焼 三島の芋頭形の水指」

がヒット。

 「福森比路志」

を追っていったら、

 「福森比路志 前大徳寺大橋香林書付」

を発見。

 もしかしてもしかすると。

 「前大徳 香林」

で検索。

 画像が・・・似てる!!

 「電子くずし字辞典データベース」で「香」「林」を確認し、
 さらに検索結果を丹念に見ていったら、

 まさに瓜二つ、の筆蹟と花押発見。

 間違い、ない。

 やったーーーっ。


 気がつくと、
 日がとっぷり暮れていました。

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2011年11月 9日 (水)

右足負傷につき/「カーネーション」の帯結び

  不注意から、ちょいと足を痛め、
 「右足を外側に開かないでください」
 「痛いと思うような動きはしないでください、固定できないので」
という指令。

 階段落ちだなんて、銀ちゃんじゃないんだから。
 お大事にね。
 そしてくれぐれも気を付けて。
 骨折してあるけなくなったら大変だよ!
と、友だちからメールが来たので、
 階段落ちったって、たかが4段なんだけどね。
 すべって、すたっと、着地した筈だった。右足で。
 バレリーナとかボクサーとかサッカー選手とかがなるらしい。全然違うけど。
と、返信したら、
 澤ほまれに並んだね。すげぇよ。
 ふーん、だ!!

 気をつけて動くと、
 スターウォーズのC3-PO、みたいなことになり、
 各方面にご迷惑をかけてますが、
 正座はできるんだ、これが。

 この前の炉開きの茶事も
 壺荘・初炭・濃茶・後炭、と
 当日、急遽担当になった分も含め、どうにか終了。

 そしたらちょっと気が抜けて、
 どーせ遠くに出歩けないなら、と読み始めた「茶道学体系」も全然進みません。

 で、なにしてるかというと、
 1日4回、「カーネーション」を観たりしてるわけです。

 それだけ観ると、
 台詞はもちろん、後ろのポスターの文字から、小道具から(茶箪笥に、必ず赤い棗と茶筅と茶碗がおいてある)、、、ま、いろいろ覚えるわけで。

 糸ちゃんの半幅帯の帯結びは、おそらく、貝の口の変形。

 

 たれをてにかぶせて引き抜くとき、たれ先を少し残して形作ると、こんな感じになります。

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