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2017年6月 6日 (火)

明治神宮文化館(伝統工芸日本金工展)

 御苑散策を堪能した後は、「第46回伝統工芸日本金工展」。
 以前行ったのは石洞美術館で、なんと2012年。5年前とは!!

 友人と概ね10時に、直接会場で会おうねーということにしていたら、

 「明治神宮文化館宝物展示室、じゃなくて、明治神宮の宝物殿に行っちゃったので、代々木から原宿まで一駅乗っていきます!」と連絡が来ました。そーかー。気付かなかったけど、紛らわしいのね。

 それでも会場前でぴったり遭遇。2階へ上がると、友人とわたしの他、男性がひとり。胸にピンクのりぼんをつけた方がふたり。今日ご担当の作家先生だなー、おそらく。

 ほー、と眺めていたら、隣の男性に「こうやって作っていくんです」と先生が説明している。そこはもう、便乗して聞いていると、こちらを向いてくれる。

 「この黒い部分ですね、これは赤銅です。銅に、少し金を混ぜるとできます」
 「赤銅って、黒なんですねー。もっと赤いのかと思ってました」
 赤銅色に日焼けした、は、相当黒いってことだったのか。
 「この金色は金、このグレーは四分一(しぶいち)といいます」
 「合金ですか?」
 「そうです、銀と銅の合金です」
 「金属と金属を合わせるとき、温度は関係あるんですか?」
 「温度・・・? いや関係ないですねえ。配合だけです。金工は基本的に全部計算してやってますから」

 なるほど。

 「これは鋳物ですね。溶かした金属を型に流し込んで、で、別の金属を入れてます。さすがに中は見えませんから、計算しても、そのとおりにはならないので難しいです」
 「そこばっかりは火におまかせの部分があるということですか?」
 趣味で陶芸をやっている母が、いつも「最後は火におまかせ、そこがいいのよぉ」と言っている。
 「そうなりますねえ」

 そして、もはや列品解説になってる。贅沢。

 「これは杢目(もくめ)です。バームクーヘンのように、薄くいろんな金属を重ねて、ぐにゃっと曲げてます」

 「金属の色って、錆なんですよ。ここの銅も、もとはピンク色です。磨くと同じ色になっちゃいますから。真新しい10円のピンクもね、色が変わっていくでしょ」

 「ここ、もやっと金色が見えるんですけど、これはどうなってるんですか?」と訊くと、
 「ちょっと待っててね」と、単眼鏡を持ってきて貸してくださった。
 「ひとつひとつ彫って、上から金を重ねるんです」

 おおっ。確かに。よーく見える。もやっとした金色は、単眼鏡の中でひとつひとつ、精緻に穿たれてる。

 さらに、「こうやって見ると、よくわかります」、と、帯留や小箱のコーナーへ。

 「これは、(金属を)全体に被せてあって、こっちのは上にのせてます。横からみると違いがわかります」

 またもや単眼鏡をお借りして、しゃがんで横から見ると、
 「おおっ。ほんとだ、わかります!」

 「これは、布目象嵌。布みたいに見えるでしょ」
 「はい、よく見えます」

 茶碗の展覧会では、高台を見たいからかがむ、ことが多いけど、ついに、金工の展覧会でもかがむ人としてデビューしました。そんで、今度は単眼鏡を忘れないようにしよう・・・。

 そろそろ人が増えてきて、「ごゆっくり」と先生がその場を離れた後、ひとつ問題が。

 「なんかさー、目ですぐわかるのが・・・つまんなく見えちゃう病に罹った」

 こまかーい細工を、単眼鏡でじっくりみたい病。
 主に釜を見に来た筈が、どーしてこうなった。

 さらにこの後は、「天命釜の不思議」という講演会。

**

2017/06/08追記:
 以前買った本ですが、改めて金工の部を読み直したら、立体的に頭に入ってきました。
 「日本伝統工芸 鑑賞の手引」((社)日本工芸会 編/芸艸堂)

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